トップ画像:2021年 ©︎Itaru Hirama
元々写真は動きもない音もないものだけど、そこから動き出しそうな、
聞こえそうな、そんな写真を求めていたんだと思う。
平間 至
タワーレコードのキャンペーン「NO MUSIC, NO LIFE.」をはじめ、1990年代から現在まで数えきれないアーティストたちの写真を手がけ、それまでになかった”音楽が聴こえてくるような躍動感あるポートレート”で写真界に新しいスタイルを打ち出した写真家・平間至。
多様なフィールドで活躍してきた平間至の写真を語る上で欠かすことのできないキーワード、それが〈音楽〉です。宮城県塩竈市に祖父が開業した写真館に生まれた平間が、初めてオーケストラの生演奏によるブルッフの「ヴァイオリン協奏曲第一番」で強烈な衝撃を受けたのは小学生の頃でした。その衝撃は「後から考えると“ロックに通じるグルーヴ感”だった」と言います。十代でパンクロックの洗礼を受けた後、写真家として自立するために自ら育んだ写真館に背を向け、独自の世界を創り上げていく過程でも、常に音楽は平間とともにありました。
2011年に起きた東日本大震災が、平間に大きな転機をもたらします。故郷が甚大な被害に見舞われたとき写真館の再生を決意します。「写真は肉体がなくなった後の居場所になり得るのではないかと考えるようになった」・・・。2015年に東京で開業した平間写真館は、人生の大切な日を記憶するだけにとどまらない、文字通り“音楽が聴こえるような”それぞれのハレの写真を新たに提示する場所となっています。
本展は、「写真と音楽」をテーマに、平間の名を一躍世に知らしめた<MOTOR DRIVE>などの初期作品、様々なメディアのために撮影された膨大なアーティストのポートレートから精選された作品群、舞踊家・田中泯を追い続けたシリーズ<場踊り>、東日本大震災後に撮影された内省的な心象風景シリーズ<光景>、平間写真館で撮影された作品など約180点により「写真と音楽」の紡ぎだす世界へ誘います。
平間 至(1963〜)
Hirama Itaru
1963年、宮城県塩竈市に生まれる。日本大学芸術学部写真学科を卒業後、写真家・伊島 薫氏に師事。1996年からタワーレコード「NO MUSIC, NO LIFE.」のキャンペーンポスターをはじめ、多くのミュージシャンの撮影を手掛ける。2006年よりゼラチンシルバーセッションに参加。2008年より「塩竈フォトフェスティバル」を企画・プロデュース。2012年より塩竈にて、音楽フェスティバル「GAMA ROCK FES」を主宰。2015年1月、東京世田谷区三宿に平間写真館TOKYOをオープン。
展覧会情報
会 場 :美術館「えき」KYOTO
〒600-8555 京都府京都市下京区烏丸通
通塩小路下ル東塩小路町 京都駅ビル内
ジェイアール京都伊勢丹7階隣接
TEL: 075-352-1111 (大代表)
URL: https://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/
会 期 :2022年04月02日(土)~05月08日(日)
開館時間:10:00~19:30(入館は19:00まで)
休館日 :会期中無休
主 催 :美術館「えき」KYOTO、京都新聞
後 援 :エフエム京都
広報協力:FM COCOLO/FM802
協 力 :平間写真館TOKYO、タワーレコード株式会社、富士フイルム株式会社
企画制作:コンタクト
※新型コロナウイルス感染症の状況により、会期・開館時間等が変更となる可能性がございます。
最新情報は美術館「えき」KYOTOのHPにて随時ご案内いたしますので、
ご来場の際には事前のご確認をお願いいたします。
小・中学生 500円(300円)
※( )内は前売料金。「障害者手帳」ご提示のご本人さまとご同伴者1名さまは、当日料金より各200円割引。2022年2月25日(金)~4月1日(金)まで前売券販売。販売場所=美術館「えき」KYOTOチケット窓口(休館日を除く)、京都駅ビルインフォメーション、チケットぴあ(Pコード685-920)、ローソンチケット(Lコード55158)。
※ご注意:新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入館の際、マスク着用・検温・消毒をお願いしております。また、美術館「えき」KYOTOにおける新型コロナウイルス感染症に関する取り組みとお客さまへのお願いを、ホームページに掲載しております。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。