日本に写真術が伝えられたのは江戸末期のこと。明治期には主に記録としての実用性が評価されて発展しますが、大正期以降は芸術的な作品がさかんに制作され、写真ならではの自立した表現も追究されるようになりました。戦前から戦後にかけては写真の持つ社会的な役割がクローズアップされます。高度経済成長期以降、広告やファッション写真が隆盛する一方で、私的な視点から日常的な光景をとらえた写真も注目されるようになりました。近年では現代アートとして制作される作品も多く見られます。出品作品は、長年、感光材料の開発・生産を行い日本の写真文化を支えてきた富士フイルム株式会社の創立80周年を記念して創設されたコレクションです。すぐれた銀塩プリントによる、日本写真史を飾る101人の写真家それぞれの「この1枚」を通して、改めて写真表現の多様な可能性を知ることができるでしょう。
※北海道立釧路芸術館制作のチラシより転載させていただいております。
○出品写真家:
秋山庄太郎/秋山亮二/荒木経惟/有田泰而/石内都/石元泰博/伊藤義彦/伊奈英次/入江泰吉/岩宮武二/植田正治/上田義彦/上野彦馬/潮田登久子/内田九一/江成常夫/大竹省二/大辻清司/大西みつぐ/岡田紅陽/小川一真/小川隆之/影山光洋/鹿島清兵衛/川田喜久治/鬼海弘雄/北井一夫/北島敬三/杵島隆/木之下晃/木村伊兵衛/日下部金兵衛/久保田博二/倉田精二/操上和美/桑原甲子雄/桑原史成/牛腸茂雄/今道子/齋藤亮一/坂田栄一郎/佐藤時啓/沢渡朔/塩谷定好/篠山紀信/柴田敏雄/島尾伸三/下岡蓮杖/十文字美信/白岡順/白簱史朗/鋤田正義/杉山守/鈴木清/須田一政/清家冨夫/瀬戸正人/高梨豊/竹内敏信/立木義浩/田中光常/田沼武能/田淵行男/田村彰英/築地仁/土田ヒロミ/東松照明/富山治夫/土門拳/長倉洋海/長野重一/中村征夫/奈良原一高/野町和嘉/ハービー・山口/芳賀日出男/濱谷浩/林忠彦/原直久/広川泰士/広田尚敬/フェリーチェ・ベアト/深瀬昌久/福原信三/福原路草/普後均/星野道夫/細江英公/前田真三/水越武/水谷章人/緑川洋一/南川三治郎/宮本隆司/三好耕三/森永純/森山大道/安井仲治/山崎博/山沢栄子/渡辺義雄(50音順)
写真左:林忠彦「太宰治」1946年
写真右:前田真三「麦秋鮮烈」1977年
展覧会概要:
◆会 期 :2015年11月20日(金)~2016年1月27日(水)
※休館日:月曜日(ただし、11/23、1/4、11、25は開館)11/24、12/29~1/3、1/12
◆開館時間:午前9時30分~午後5時
◆会 場 :北海道立釧路芸術館
〒085-0017 北海道釧路市幸町4-1-5
TEL:0154-23-2381
URL:http://www.kushiro-artmu.jp/
◆観覧料 :一般600(500)円、高大生300(200)円、小中生100(50)円
( )内は、10名以上の団体、親子、リピーター料金
*親子料金=高校生以下の子とその親
*リピーター料金=会場の展覧会チケット半券を提示の方
*障がい者手帳等を提示の方は無料
*釧路、根室管内在住の小・中・高生は無料
(釧路芸術館ボランティアの会SOA平成27年度招待事業)
◆主 催 :北海道立釧路芸術館、北海道新聞釧路支社
◆後 援 :釧路市、釧路市教育委員会、NHK釧路放送局、FMくしろ
◆協 賛 :道立釧路芸術館ポポ&ももの会、釧路芸術館ボランティアの会SOA
◆特別協力:富士フイルム株式会社
◆協 力 :株式会社コンタクト、フォトクラシック